先週金曜日、レインボータウンFMの『ナイスク学園』に出演させていただいた。これまで人前で話す機会があったが、ラジオの出演は新しい挑戦だった。いくら技術革新がラジオスターの悲劇を招いたとしても、まだまだ彼らの支持者は存在する。そんな公衆放送で自分の声を届けることを想像するだけで目がまわるようだった。
きっかけは東大の学園祭。スマホの投稿から僕がいると知って駆けつけた町田彩夏は高校時代からの付き合いだ。焼きそばを分けながら屋台を回っていると、彼女がパーソナリティーを務めるラジオ番組の話に。これまで多方面で活躍してきた学生を取り上げてきたそうだ。そしたら、「今度リッキーも出てみない?」と誘われた。『リッキーレポート』を取り上げてもらえることはとても嬉しかったが、スベることもある僕の話が編集の効かない生放送に向いているかは半信半疑だった。そこはフォローしてもらえるということで快諾した。今思えば、まるでこのオファーを目的に合流してきたようだった。
翌週の放送日は思ったより早く来た。僕が戸惑っているうちに準備が着々と進み、プロフィール紹介が番組ホームページに掲載された時は実現に近づいていると肌で感じた。前夜に近所の同輩に予行演習に付き合ってもらったが、口下手な彼に逆質問する始末に。結局直前まで初心者の緊張はほぐせないままスタジオ入りした。
スタジオはラジオ放送局らしくこじんまりしていた。光栄なことなのか、事前に準備運動をしたのは僕が初だという。カウントダウンが始まり、息を整えた。これから僕の発言が、聞いてない人も浴びる電波となる。なるべくいい電波を届けようと気合を入れた。
導入部分が終わって自分の話に移った。自己紹介と併せてリッキーレポートについて説明すると、初公開だった取材のこぼれ話を紹介。気づけば時間が迫っていた。パーソナリティー曰く、ゲストが積極的に話したのでここまで楽な司会は今までになかったという。直前の緊張がまるでうそのようだった。
これまで自分は話を伺う立場にいたが、逆に聞かれる人の気持ちも体感できた。これを機に、 相手がもっと居心地よく話せるインタビューを構成したい。また「初ラジオ」体験を機に、気の利いた発言が返せるようトークを磨くことが今後の課題だ。
それにしても、ラジオのライブ感はなんて楽しいものか。ラジオも捨てたものではない。オールナイト漬けする親世代の話同様、自分も積極的に聞いていきたいものだ。
ローランド リチャード
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