先日、購入依頼した雑誌『アニメ ビジエンス』が納入されたと聞いて、誰よりも先に読もうと大学の図書館に駆けつけた。
普段ネット上で触れるアニメの情報は「消費者向け」であり、オタクがアニメライフを充実させるために配信されている。一方で、当雑誌は舞台裏に立つ「制作者」を取り上げており、アニメ産業がいかに成り立っているか垣間見れる貴重な資料だ。アニメ雑誌の割にはイラストが少ないが、その代わり文字での情報量が豊富で実に興味深い。雑誌の背面には各社代表の広告名刺が刷られており、まさしく業界人同士の協力関係を促進するようだ。
特に印象に残ったのはVol.4に特集された「パチンコとアニメの関係性」について。
パチンコには触れたことの無い僕にとって、業界側の意見が新鮮だった。その上、生き残るためにもコンテンツのシナジーが高いアニメ業界と手を組み、お互い低迷気味だからこそ共存共栄を計っている様子にエールを送りたい。
また、雑誌という媒体そのものにも関心を持った。ネットでは記事が単体で配信されており、媒体の個性が出しにくい。しかし、久しぶりに触れた雑誌は編集部の共同制作によって作品として仕上がっているため、読んだ手応えを感じられる。一つの特集にも数人の筆者が合作しているからこそ、内容がより充実するのだろう。
最近アニメ離れぎみになっている自分にとって、アニメを堪能できたひと時であった。
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ローランド リチャード
1994年、東京生まれ。大学時代にリッキーレポートを始める。現在は会社勤めしている。
社会人生活を始めてから更新が途絶えるものの、また新しい記事を投稿したい思いを持っていた。
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